2022年11月7日、青森県知事宛に再処理事業中止を求める要請及び再処理工場完成時期の延期についての質問状を提出しました。
2022年11月7日
青 森 県 知 事
三 村 申 吾 様
核燃・だまっちゃおられん津軽の会
代 表 宮 永 崇 史
再処理事業中止を求める要請及び再処理工場完成時期の延期等についての質問状
去る9月7日、日本原燃株式会社は六ヶ所村の再処理工場の完成時期を延期することを県に報告しました。延期はこれで26回目となります。その際、同社は延期後の新たな完成時期を明示しませんでした。
私たちは再処理工場について、一旦事故が起こると広範囲の周辺地域に極めて深刻な影響を及ぼすこと、および高速増殖炉の開発計画が頓挫し、唯一のプルトニウムの利用先であるプルサーマル計画用の原子炉は12基の予定に対し4基しか稼働しておらず、他方、現在我が国が保有するプルトニウムは約46トンで、すでに過剰に保有していると言わざるを得ず、このまま再処理を開始すれば余剰プルトニウムをさらに増加させることとなり、核兵器転用の懸念が強まること、しかも事業全体に14.44兆円もの巨額の費用が投入されることなどから、その建設・操業に反対してきました。当初予定で四半世紀前の1997年に完成するはずだった施設がいまだに完成していないことは驚くべきことであり、同社はこれまでも完成時期の延期を発表する度に、今回の延期が最後、全社をあげて取り組むなどと繰り返してきましたが、今日に至っては、もはや同社に再処理工場を設置・運用する能力がないか、あるいは技術的に不可能なのではないかと受け止めざるを得ません。
そこで下記1を要請するとともに2~4について書面で回答を求めます。
なお、回答は2022年11月30日までにお願い致します。
記
1.再処理事業中止を国及び事業者に求めてください。
2.この度の26回目の再処理工場完成延期についてどのように考えますか。お考えをお示しください。
3.計画通りのプルトニウムの利用が望めない現状で再処理工場が稼働した場合、余剰のプルトニウムを生産することになり、それは原子爆弾の原料ともなりますが、そのことについてどう考えますか、そのお考えをお示しください。
4.昨今の国際状況を鑑み、日本が軍事力による侵略を受けた際には放射性物質を多量に保持する青森県が攻撃の対象になる可能性が極めて高いと考えられますが、そのことについてどのように考えますか、そのお考えをお示しください。
以上
2020年8月3日 青森県知事あてに総会決議文を提出しました。また、それに関し8月18日に県庁にて面談し要請を行いました。
2018年10月22日県知事宛に核廃棄物に関する要請を行いました。要請書及びその時の担当者とのやり取りをおしらせします。